抗がん剤治療にかかる費用(薬剤費)

基本的に日々の業務の中での覚え書きになります。がん薬物療法における安全性や薬剤費(薬価)の概算などを中心に記載していますが、抗がん剤治療を受けている患者さまの経済的不安の解消につながれば幸いです。

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- --:-- | スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-) |
胆道癌に対するGEMの有効性が明らかになって以来、ABC-02試験、BT22試験の結果より、GEMとCDDP(シスプラチン)併用療法(GC療法)が世界的な標準治療として確立したことは前述した。→「GC療法 = 胆道癌
しかし、国内ではそれを見越してティーエスワンを併用した第II相試験(JCOG0805試験)を行い(GS療法)、良好な成績を収めている。

ここでGS療法の薬剤費を計算する。
今回も、身長170cm、体重60kg、体表面積1.65㎡の患者を想定して算出する。

GS療法
GEM 1000mg/㎡ day 1、8(3週毎)
S-1 100mg/body/day day 1-14(3週毎)
ジェムザール 1000mg/㎡×1.65㎡=1650mg
20,717円(1g/V)×1+4,437円(200mg/V)×4=38,465円×2日=76,930円
ティーエスワン配合カプセルT25 100mg/body/day
812.8円(25mg/cap)×4=3,251.2円×14日=45,516.8円
→76,930円+45,516.8円=122,446.8円(1サイクル)×8=979,574.4円(6ヵ月)
GS療法は、6ヵ月約98万円必要である。

現在、GC療法は紛れもなく世界標準であるが、国内ではGS療法と比較検討する第III相試験(JCOG1113試験)の検討が進んでいる。
個人的な意見だが、ティーエスワンを標準治療に組み込んでいこうと日本企業の魂胆と腎障害のある患者にはCDDPが使い難い、内服薬を組み込んだ治療の方が外来化学療法で施行しやすいという面から結果が待ち望まれる。

因みに、薬剤費だけのガチンコ勝負では、GC療法が約82万円(6ヵ月)必要で、GS療法が約98万円(6ヵ月)必要である。
抗癌剤の薬剤費だけでは、GC療法が安価となったが、CDDPは高度催吐性薬剤であるため、イメンドなどの高額な制吐剤を使用することになる。そうなると全体的な治療費として逆転することもあるかも知れない。












管理者にだけ表示

トラックバックURL↓
http://surveillance.blog85.fc2.com/tb.php/54-66e43a1b

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。