抗がん剤治療にかかる費用(薬剤費)

基本的に日々の業務の中での覚え書きになります。がん薬物療法における安全性や薬剤費(薬価)の概算などを中心に記載していますが、抗がん剤治療を受けている患者さまの経済的不安の解消につながれば幸いです。

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米テキサス州は性行為によって感染すると言われているヒトパピローマウイルスがひき起こす子宮頸がんの予防接種を11~12歳の女の子に対し2008年9月から義務付けました。

米医薬品大手メルクが開発した初の予防ワクチン「ガーダシル」の接種は、若い女性の間で増えている子宮頸がんを大きく減らせるとの期待がある一方、未成年の性行為を助長するとの反発や批判もあるようです。 義務化には親の監督権を侵害するとの批判もありますが、「ガーダシル」は臨床試験でほぼ100%の予防効果が認められ、米食品医薬品局によって昨年認可されました(日本では治験中)。


子宮頸がん発症の危険因子は、ヒトパピローマウイルスの感染、低所得階級、多産、不特定多数のセックスパートナーの存在、低年齢での初性交、喫煙が挙げられます。子宮頸がんの臨床症状は、進行するに従い不正性器出血、性交後出血、異常帯下などの症状がみられるようになります。さらに進行すると水腎症に伴う腰背部痛、膀胱浸潤に伴う血尿、直腸浸潤に伴う血便などが出現してきます。

遠隔転移を有する進行例や再発症例では化学療法の対象となりますが、子宮体がんや卵巣がんのような標準治療は確立しておりませんが、近年、米国GOGが行ったランダム化比較試験により有用性を示したレジメンを例にとって化学療法にかかる治療費を算出してみたいと思います。


<TP療法>
PTX 135mg/㎡ day 1 (3週ごと)
CDDP 50mg/㎡ day 2 (3週ごと)
6サイクル

身長155cm、体重50kgの女性の場合、体表面積は1.42㎡になります。
PTX(タキソール) 135mg/㎡×1.42㎡=191.7mg(投与量)  
43,768円(100mg)×2=87,536円

CDDP(ランダ) 50mg/㎡×1.42㎡=71mg(投与量)
15,970円(50mg)+3,651円(10mg)×2=23,272円

よって1回の投与に110,808円かかり、これを全部で6回繰り返すので、合計664,848円となります。もちろん医療保険の対象になりますから3割負担です。日本でも早くワクチンの接種ができるようになることを願います。
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