抗がん剤治療にかかる費用(薬剤費)

基本的に日々の業務の中での覚え書きになります。がん薬物療法における安全性や薬剤費(薬価)の概算などを中心に記載していますが、抗がん剤治療を受けている患者さまの経済的不安の解消につながれば幸いです。

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子宮頸癌ワクチンを選ぶ
子宮頸癌ワクチン(HPV)は2種類ある。一つ目はHPVの16型と18型の二つの型に対して感染予防を持つ「サーバリックス」である。二つ目はHPV16型と18型に加えて、尖圭コンジローマの原因となる6型、11型に対しても予防効果を持つ「ガーダシル」である。
ワクチンはそれぞれが予防できる型以外のHPVには予防効果を期待できない。
十分な予防効果を得るためには、必ず同じ種類のワクチンを3回接種する必要がある。

ワクチン接種推奨年齢
接種対象年齢は9歳以上の女性。(男性には接種できない)
接種年齢に上限はないが、ガイドラインによると、10~14歳の女性最も推奨で、15~26歳の女性が次に推奨、27~45歳の女性は勧められるとなっている。

性交渉前の接種が望ましい
すでにHPV6、11、16、18型に感染している女性にワクチンを接種しても、ウイルスを排除したり、発症している子宮頸癌などの進行を遅らせたり、治療することはできない。そのため、子宮頸癌の予防はHPVに感染している可能性が低い低年齢での接種がより有効である。

性交経験があっても接種できるのか?
すでに性交経験のある女性は、ワクチンに含まれているいずれかのHPV型に感染している可能性はあるものの、未感染の型による疾患の予防効果が期待できるため、接種は可能である。
因みに、HPVワクチンは発癌性DNAを含まないHPVそっくりの粒子で作られているので、ワクチンが原因で感染することはない。

ワクチンを接種すれば子宮癌にならないか?
HPVワクチンの接種によって予防できるのは、子宮頸癌全体の約65%である。残りの約35%は、HPVワクチンに含まれていない型への感染などにより発症する。そのため、HPVワクチン接種後も20歳を過ぎたら定期的な検診が必要である。
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子宮頸癌とはなんだろう?
子宮頸癌は子宮癌の一つで、子宮の入り口で発生する癌である。子宮の奥で発生する癌は、子宮体癌と言われ、これらは病気の原因も発症年齢も異なる。
子宮頸癌
発生部位:子宮頸部(子宮の入り口)、発症年齢:30-40代、原因:ヒトパピローマウイルス(HPV)
子宮体癌
発症部位:子宮体部(胎児が育つ部分)、発症年齢:閉経後50代以降、原因:女性ホルモン(エストロゲン)

子宮頸癌の原因はなんだろう?
HPV(ヒトパピローマウイルス)の感染が原因。HPVはとてもありふれたウイルスで、性交渉のある経験がある女性の80%以上が、50歳までに感染を経験すると言われている。また、とくに若い世代の感染率は非常に高い。HPVは、他にも尖圭コンジローマ、外陰上皮内腫瘍、膣上皮内腫瘍なども引き起こす。

子宮頸癌の原因となるHPVの代表は?
16型、18型である。HPVには100種類以上の型があるが、その中でも癌を引き起こす高リスク型は15種類程度で、さらにその中の16型と18型は約65%を占めている。ただ、この高リスク型HPVに感染したからといってとくに症状はなく、すぐに癌が発症するわけではない。多くの場合、人間の免疫力によって自然に排除されるが、ごくまれにこの機能が上手く働かずウイルスが子宮頸部に残り、長期間感染が続くとその部分が5年以上かけて癌細胞へ変化する。

子宮頸癌の症状は?
子宮頸癌は初期にほとんど症状が現れず、気付いたときはすでに進行していた、というケースも少なくない。
病気が進行してから現れる症状には「性交渉のときに出血する」「生理に関係のない出血がある」「茶色のおりものが増える、悪臭を伴う」「下腹部や腰が痛む」などがある。
子宮頸癌の発見が早ければ、子宮の摘出手術などをせずに子宮を守れる。子宮頸癌はごく初期に発見されれば、子宮頸部の一部を取り除くだけも手術ですみ、妊娠、出産も可能である。

HPVは子宮頸癌以外の病気を引き起こすことがある
尖圭コンジローマ(6型、11型が原因)
直径1-3mm前後の良性のイボが性器や肛門のまわりにできる。痛みや痒みはなく、様々な形のイボができる。大きくなるとカリフラワーやニワトリのトサカのような状態になることがある。再発しやすく完治は難しい。
また、妊娠している女性が尖圭コンジローマを発症していると産道で赤ちゃんにHPVが感染し、ごくまれに再発性呼吸器乳頭腫症(母子感染が原因でのどにイボができて声がかれたり、呼吸困難になる)を発症してしまうことがある。
外陰上皮内腫瘍(16型、18型が原因)
外陰上皮内腫瘍は、外陰癌に先行して見られる場合がある。HPV感染が原因となっているのは50%くらいである。
膣上皮内腫瘍(16型、18型が原因)
膣上皮内腫瘍は膣癌へ進行する可能性があり、HPV感染が主な原因である。
ガーダシル」は、HPV(ヒトパピローマウイルス)の6型、11型、16型、18型の4つの型の感染を予防する4価のワクチンである。

【効果・効能】
HPV 6、11、16、18型の感染に起因する以下の疾患の予防」
子宮頸がん(扁平上皮細胞がん及び腺がん)およびその前駆病変(子宮頸部上皮内腫瘍1、2、3ならびに上皮内腺がん
・外陰上皮内腫瘍1、2、3ならびに膣上皮内腫瘍1、2、3
尖圭コンジローマ

【用法・用量】
「9歳以上の女性に、1回0.5mLを合計3回、筋肉内に注射する。通常、2回目は初回接種の2カ月後、3回目は6カ月後に同様の用法で接種する」。

【副作用】
国内臨床試験では、注射部位での副反応(接種後5日間)として、疼痛(82.7%)、紅斑(32.0%)、腫脹(28.3%)などが報告されており、全身性での副反応(接種後15日間)として、発熱(5.7%)、頭痛(3.7%)などが報告されている。


子宮頸がんは、ほぼ100%、HPVの感染が原因であると考えられている。発がん性のあるHPVには15種類ほどの型があり、中でも16型と18型は、子宮頸がんの発症原因の約65%を占めている。また、6型と11型は、尖形コンジローマの発症原因の約90%を占めている。

これらの発がん性HPVは、女性の8割が一生に一度は感染する、ごくありふれたウイルスである。しかし、ほとんどの場合、感染しても自然に排除され、子宮頸がんに罹患するのは感染した女性の1%未満と考えられている。
一方で発がん性HPVは、自然感染しても抗体価が十分に上昇せず、同じ型のウイルスに何度も感染する可能性がある。よって、発がん性HPVに対する高い抗体価を長期間維持する手段として、子宮頸がんワクチンが開発された。

米テキサス州は性行為によって感染すると言われているヒトパピローマウイルスがひき起こす子宮頸がんの予防接種を11~12歳の女の子に対し2008年9月から義務付けました。

米医薬品大手メルクが開発した初の予防ワクチン「ガーダシル」の接種は、若い女性の間で増えている子宮頸がんを大きく減らせるとの期待がある一方、未成年の性行為を助長するとの反発や批判もあるようです。 義務化には親の監督権を侵害するとの批判もありますが、「ガーダシル」は臨床試験でほぼ100%の予防効果が認められ、米食品医薬品局によって昨年認可されました(日本では治験中)。


子宮頸がん発症の危険因子は、ヒトパピローマウイルスの感染、低所得階級、多産、不特定多数のセックスパートナーの存在、低年齢での初性交、喫煙が挙げられます。子宮頸がんの臨床症状は、進行するに従い不正性器出血、性交後出血、異常帯下などの症状がみられるようになります。さらに進行すると水腎症に伴う腰背部痛、膀胱浸潤に伴う血尿、直腸浸潤に伴う血便などが出現してきます。

遠隔転移を有する進行例や再発症例では化学療法の対象となりますが、子宮体がんや卵巣がんのような標準治療は確立しておりませんが、近年、米国GOGが行ったランダム化比較試験により有用性を示したレジメンを例にとって化学療法にかかる治療費を算出してみたいと思います。


<TP療法>
PTX 135mg/㎡ day 1 (3週ごと)
CDDP 50mg/㎡ day 2 (3週ごと)
6サイクル

身長155cm、体重50kgの女性の場合、体表面積は1.42㎡になります。
PTX(タキソール) 135mg/㎡×1.42㎡=191.7mg(投与量)  
43,768円(100mg)×2=87,536円

CDDP(ランダ) 50mg/㎡×1.42㎡=71mg(投与量)
15,970円(50mg)+3,651円(10mg)×2=23,272円

よって1回の投与に110,808円かかり、これを全部で6回繰り返すので、合計664,848円となります。もちろん医療保険の対象になりますから3割負担です。日本でも早くワクチンの接種ができるようになることを願います。
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