抗がん剤治療にかかる費用(薬剤費)

基本的に日々の業務の中での覚え書きになります。がん薬物療法における安全性や薬剤費(薬価)の概算などを中心に記載していますが、抗がん剤治療を受けている患者さまの経済的不安の解消につながれば幸いです。

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腎細胞癌は、腎臓を原発とする腫瘍の85~90%を占めており、経年的に増加傾向を示している。日本では、年間1万人以上が発症し、2007年の1年間だけで6764人が腎癌(腎盂癌を含む)で死亡している。

近年、日本では、転移性腎細胞癌に対して、分子標的薬のスニチニブ(スーテント)やソラフェニブ(ネクサバール)といった血管内皮増殖因子(VEGF)阻害薬が使用されている。しかし、これらVEGF阻害薬に治療抵抗性を認める患者に対しては、有効な治療法が確立されていなかった。

その後、新たな作用機序を持つ分子標的薬として、mTOR(哺乳類ラパマイシン標的タンパク質)阻害作用を有するエベロリムス(アフィニトール)が発売された。今回発売されたテムシロリムスは、このmTOR阻害作用を示す2番目の薬剤で、先行したエベロリムスが経口剤(錠剤)であるのに対し、テムシロリムスは注射剤(点滴静注用剤)である。


【用法及び用量】
通常、成人にはテムシロリムスとして25mgを1週間に1回、30~60分間かけて点滴静脈内投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。

【副作用】
海外第III相臨床試験において、安全性評価対象208例中、195例(93.8%)に副作用が認められた。その主な副作用は無力症83例(39.9%)、発疹70例(33.7%)、貧血68例(32.7%)、悪心54例(26.0%)、高脂血症51例(24.5%)、食欲不振47例(22.6%)、高コレステロール血症43例(20.7%)、口内炎41例(19.7%)、粘膜炎38例(18.3%)であった。また、重大な副作用として、間質性肺炎などが認められている。


トーリセルトーリセル点滴静注液25mg(テムシロリムス点滴静注液 )の薬価は、132,915円/1瓶である。

海外第3相臨床試験、全生存期間の中央値は、テムシロリムス25mg週1回単独投与(毎週投与)群で10.9ヵ月だったとの報告から、1年間投与することを想定して治療費を算出する。
132,915円×52週=6,911,580円
1年間で約700万円、3割負担で207万円となります。1ヵ月あたりの治療費も3割負担で16万円かかるので、早めに高額医療制度の申請を行った方が良さそうです。
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