抗がん剤治療にかかる費用(薬剤費)

基本的に日々の業務の中での覚え書きになります。がん薬物療法における安全性や薬剤費(薬価)の概算などを中心に記載していますが、抗がん剤治療を受けている患者さまの経済的不安の解消につながれば幸いです。

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前立腺癌治療薬のデガレリクス酢酸塩(ゴナックス皮下注用80mg、120mg)が発売された。
【適応】前立腺癌
【用法・用量】初回240mgを1カ所あたり120mgずつ腹部2カ所に皮下投与。2回目以降は、初回投与4週間後より80mgを維持量として、腹部1カ所に皮下投与し、4週間間隔で投与を繰り返す。
【副作用】83.5%が認められた。主な副作用は、注射部位の疼痛(34.4%)・硬結(33.7%)・紅斑(32.2%)、ほてり(27.8%)などで、重大な副作用は、間質性肺炎(0.7%)、肝機能障害・糖尿病増悪(各0.4%)、心不全、血栓塞栓症だった。

【薬剤費の計算】
ゴナックスの薬価は、120mg製剤:29,126円、80mg製剤:23,693円
初回は240mgなので、120mg製剤を2バイアル使用する。
29,126円×2=58,252円
その後は、毎月80mgを投与するので、80mg製剤を1バイアル。23,693円

前立腺癌の治療は、患者の状態(年齢、進行状況など)にもよるが、「腫瘍マーカーであるPSA監視療法、手術療法、放射線療法、薬物療法」から選択される。薬物療法では、抗アンドロゲン薬(ホルモン療法)が広く行われているが、長期継続によってホルモン依存性が消失(去勢抵抗性)し再燃することもある。

ゴナックスは、GnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)アンタゴニストである。GnRHアンタゴニストは、下垂体前葉のGnRH受容体と可逆的に結合することにより、下垂体からの黄体形成ホルモン(LH)の放出を抑制し、精巣からのテストステロン分泌を抑制する。その結果、アンドロゲン依存性の前立腺癌の増殖を抑制する。

同効薬のリュープロレリン(リュープリン)とゴセレリン酢酸塩(ゾラデックス)は、GnRHアゴニストである。GnRHアゴニストは、GnRH受容体を持続的に刺激してGnRHの作用を抑制する。その結果、精巣からテストステロンの分泌を抑制し効果を発揮する点は、GnRHアンタゴニストと同じである。

リュープリン注射用キット3.75(1ヵ月製剤):42,619円
リュープリンSR注射用キット11.25(3ヵ月製剤):76,000円
ゾラデックス3.6mgデポ(1ヵ月製剤):40,626円
ゾラデックスLA10.8mgデポ(3ヵ月製剤):71,080円

参考までに同効薬のGnRHアゴニスト製剤の薬価を載せておいた。ゴナックスは1ヵ月製剤しかないので、リュープリン、ゾラデックスも1ヵ月製剤の薬価を参考にするが、ゴナックスは維持療法では、月々23,693円で、GnRHアゴニスト製剤は約4万円だった。
結論→薬価的にはゴナックスがお得か?しかし、GnRHアゴニスト製剤は両剤とも3ヵ月製剤があり、1ヵ月に換算すると、25,333円、23,693円で、ゾラデックスLA10.8mgデポはゴナックスと同じだった。(なんか計算されているような気がする...)
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